読みもの

真っ黒な海苔を炙ったときの感動ったら。

あれは確か、6年前。
「おにぎりやさん」でイベント出店をしようと決まったとき、
やるならば、とことんこだわったおにぎりで参戦したい。



海苔

という極々シンプルな材料でつくられるおにぎり。
特別な道具も要らず、炊いてにぎればできあがり。

この控えめな材料と調理法だからか、
日本人のソウルフードであるがゆえあまりに身近すぎるからか、
長らくおにぎりが日の目をみることはなかったように思います。

でも、おにぎりの価値をあげられることができたら、
もしかしたらお米の消費をうながせたり、
お米のある暮らしの提案にもつながったりするかも。
その思いが、とことんこだわったおにぎりを出したい
という気持ちなのだと思います。

6年前のあのとき、
お米の仕入れはその当時にお付き合いのある農家さんから
直接仕入れることですぐに解決したのですが、
海苔は仕入先が決まらないでいました。

そんなとき、店主が
たまたま知り合いのケータリングを手伝って、
たまたま他に手伝いに来ている人がいて、
たまたま話をしたらその人の実家が漁業をやっていて、
海苔をつくっているという。
こんな偶然あるかな。

おにぎりやさんでは、三重県鈴鹿の漁師さんから直接海苔を仕入れています。
一級河川から流れる栄養豊富な伊勢湾の奥鈴鹿でつくられる海苔は、
「やだのり」というブランド海苔としてつくられいます。
風味が強く、歯切れも良いことから海苔好きをうならし、全国にファンがいるほど。

新海苔の時期(12月〜2月くらい)になるとできあがる真っ黒な海苔は、
使う前に緑色になるまで炙って使います。
このひと手間がおいしさの秘密。
ふわ〜と香る海苔のおいしそうなにおい。
においがお届けできないのが、何とも口惜しい。

新海苔の時期には、オンラインショップでも販売をしますので、
そのときまでぜひ楽しみにしていてくださいね。

お米と海苔は本当にベストパートナー