
塩にぎりは不動のポジション。
おにぎりやさんを始めたとき、
5種類のおにぎりからスタートしました。
あれから、約6年。
いまでは倍の、10〜12種類が定番です。
6年の間には、新作が出ては消えるおにぎりがあるなか、
ずっと変わらずつくり続けているおにぎりがあります。
塩にぎり
米と塩を使うというシンプルさは登場時から変わらないけれど、
実は、少しずつアップデートしています。
ところで、ショーケースに並ぶおにぎりを見て、
子どもたちのほとんどは「塩にぎり」を選びます。
親御さんたちのほとんどは、
「本当に塩でいいの?」と何度も聞く。
そりゃそうですよ。
せっかくお店で買うのだから、
普段は食べられないものを選んでほしいと思うのが親心。
でも、子どもたちも頑固。
結局子どもたちに根負けをして、
みなさん塩にぎりを買っていかれます。
だから、塩にぎりは引退せずに不動のポジションを
これからもキープしていくはず。
おにぎりやさんにできることは
誤魔化しのきかない子どもたちの舌を満足させるべく、
これからも塩にぎりをアップデートすること。
最近、ようやくコレだなとたどり着いたのが、
種子島・「関塩屋さん」の海塩です。
関さんご夫妻は、海水を加熱せずに風と太陽の力だけで結晶化させる
昔ながらの枝条架流下式で塩をつくっています。
関さんの塩でつくった塩にぎりは、
粗塩のため、にぎりたては塩が少し主張してくる感じ。
でも少し時間が経つと米になじみ、
ちょうど良い加減に。
お米の甘さを引き出してくれる、名脇役だと思っています。
自然の影響を受けやすい塩のため生産量は少なめですが、
今後、おにぎりやさんでも取り扱いをしていく予定です。

実店舗で、特に子どもたちに人気の塩にぎり。大人には玄米の塩にぎりが人気です

実店舗で白米のおにぎりを提供するときは、精米から2週間以内のお米を使用します